不便な便利屋
スイッチヒッター、内外野を守れるファイターズの杉谷選手。
交流戦前の23日のホークス戦で、ホームラン? の当たり
派手にガッツポーズしたが判定はファウル。札幌ドームの記者席の多くの番記者の顔にはお笑い番組でも見ているかのような笑いがあった。
監督にビデオ判定を申し出たが断られ、ベンチでは中田選手からは「罰金!」さらには「何ガッツポーズしてるんだよ!!」と頭を叩かれる普段通りのコミュニケーションが・・・。
右打席に入る杉谷選手
昨シーズン終盤に「打率2割目標」と語って記者たちの笑いをとり、野球中継でも多くの解説者から「目標低っ」などとコメントされていた杉谷選手。現在の打率は規定打席には届いていないが、なんと3割超え。けが人の影響でスタメン起用が増え、このチャンスに猛アピールしている。
あわやホームランの大飛球ファウルとタイムリー、さらに審判に猛アピールしてデッドボールをゲットし上がった今シーズン初のお立ち台では
「いつスタメンを外されるか不安で、1打席1打席必死です」
ここでも観客席の笑いをとった。
そんなエンターテイナー杉谷選手だがキャンプでは一番遅くまで球場に残り、ひたすらバットを振る姿が目に焼き付いている。
同じくスイッチヒッターだった栗山監督は、昨シーズンから杉谷選手を1軍に帯同し続けている。内外野守れる両打ちという"便利屋"は出場機会が少ないケースでもやはり魅力なのだ。
「ずっと地道にやってきたことが、実を結んできました」
これまで、結果という意味ではやや"不便"?な印象もあった杉谷選手だが、今「便利な便利屋」に向け進化を続けている。