レコンビン
ベトナムの英雄がついにJリーグのピッチに立った。
今月コンサドーレ札幌に移籍したレコンビン。ベトナム代表として35ゴール。ベトナム人として初めてポルトガルリーグでもプレーし、トップ歌手を妻に持つ。日本ではカズこと三浦知良のような存在。
トレーニングを見ていると 突然、思いもよらぬ速さでゴールに襲い掛かり、「うぉ~」と驚きの声が思わず口から飛び出す。
ストライカー特有の自信家なのか? それとも見かけ通りのいわゆる"いいやつ"なのか?
今週月曜日、インタビュー場所にやってきたレコンビンはテレビの取材であることを知らなかったようで"TV?"と聞き、そうであることを知るとすぐにロッカールームに戻り靴を履き替えてきた。恐らく超有名ブランドのローファー、笑顔もテレビ仕様に変更されている。握手を交わすと よろしくお願いします と日本語で返ってきた。さすがベトナムの英雄はテレビ慣れしているし、おしゃれにも余念がない。
ベトナムの英雄 レコンビンと記念撮影
コンサドーレにきた理由を聞くと
「日本のJリーグはアジアNO1のリーグ。勉強して、多くのことを身に着け、2つの国のサッカーファンに同じ感動を与えたい」と熱く語った。
しかし、出場への思いを聞くと表情が一変。テレビ仕様が消え去り伏し目ぎみに一言
「一刻も早く試合に出たいです」
レコンビンはストライカーだ。前線を任される選手には必須ともいわれる"俺がオレが"タイプの選手であると表情を見て確信した。
インタビューをした段階のレコンビンは出場登録は完了。2試合にベンチ入りしたが出場機会はまだなかった。ストライカーのプライドとして早くピッチに立ちたい。その思いは相当なものだったのだろう。
ベトナム人が初めてJのピッチに立つ瞬間は愛媛FC戦の後半40分にやってきた。ファーストタッチはパスにタイミングが合わず。しかし、その後はデビュー戦とは思えないような冷静なプレーを見せ始める。
そして後半43分、レコンビンのコーナーキックにフェホのヘッドがゴールに突き刺さる!レコンビンはJリーグデビュー戦の10分弱で初アシストを挙げた。
試合後、レコンビンに聞いた「ベトナムにいる家族にきょうの試合のことは伝えたの?」
「これからだよ。マンションに帰ってからじっくり話すんだ」満面の笑みで答えてくれた。
レコンビンは自信家ストライカーか?いわゆるいいやつか?その答えは 両方あてはまる が正解だ。