有終の美
「ここで決めたらカッコいいですね」。 後半19分フリーキック直前、高木が砂川にこう話しかけた。
砂川が狙いすまして蹴ったボールに相手ゴールキーパーも反応できない。「ゴーォォォォル」。場内アナウンスとサポーターの歓喜の声!この日の2ゴール目をひとしきり喜んだあと 思った。
「砂さん、カッコいい」
ホームの札幌ドームの最終戦で、今季最多の4ゴールを挙げ快勝。最高の形でシーズンを締めくくったコンサドーレ。チームに籍を置いて8年目の砂川にとってはコンサ選手としてのラストマッチだった。今シーズンは途中出場も多かったが、27試合に出場。しかし得点は0。試合後、砂川は「攻撃的MFとしてシーズンノーゴールだけは避けたかった」とコメントした。
股抜きなど相手選手の意表を突く高いサッカー技術。サッカー以外のファッションや愛車などのセンスも好きで、私的な砂川のイメージは"かっこいい選手"。それだけにいなくなるのは寂しい。
サポーター席には砂川の背番号8の人文字が
最終戦の後、シーズン最多ゴール記念に得点ボードを携帯カメラで撮影し、試合を見られなかった妻に送った。「写メを見て一瞬4対0で負けたのかと思ったけど、勝ったんだ!」と妻。確かに、4-0という数字だけ見ると一瞬目を疑うかもしれない。それだけ今シーズンはゴールが遠かった。
今季最多ゴール記念に得点ボードを撮影
来シーズンに向けチームにはブラジルとナイジェリアから練習生が4人も来ているし、横浜FMの山瀬にもオファーを出したらしい(山瀬さん、故郷が一番だべさ!)。
そういえば昨シーズンもホーム最終戦で快勝した。今年は砂川がチームを去る。勝てるチームになるためにこれからどんな方向に進んでいくのか、しばらくはチーム動向から目が離せない。