「わが子」の晴れ姿
中央区の商業施設・マルヤマクラスで
先日まで行われていたイベントに
「わが子」が参加しました。
「」がついているのでお気づきとは思いますが
実子ではございません。
イベントのタイトルは
「雪ボーイがマルヤマクラスでかくれんぼ」。
雪や落ち葉など季節に応じた
「そこにあるもの」を使って
即興でアート作品を作る作家、
田中宏美さんの世界を楽しむものでした。
その作品が街の中に忽然と現れることから
田中さんは「札幌のバンクシー」とも呼ばれています。
(ご自身から名乗ったわけではないそうですが)
「雪ボーイ」は、田中さんが雪でつくるキャラクター。
これまで様々な場所に姿を現し
私たちをほっこりした気持ちにさせてくれている
田中さんの世界観を象徴する存在です。
イベントのメインは
館内のいろいろなところに隠れている
雪ボーイ(の画像)をヒントを頼りに探す
というものでしたが
ひときわ注目を集めていたのが
田中さんによる「ライブアート」でした。
メイン会場のビニールシート上に
落ち葉や枝、木の実を材料に
田中さんが作品を作りあげていく様子を
リアルに鑑賞できるというものです。
作り始めから完成までおよそ50分、
何もない床の上から作品が生まれていくのは
まるで魔法のようで
多くの人が時間を忘れて鑑賞していました。
完成したのは「森の中のフクロウ」。大作です。
さて、「わが子」は
この会場のどこにいたのか。
ここにいました。
パネルに書かれている文章と画像は
去年10月に田中さんのことを
「5時ナビ道新ニュース」で特集し、
そのときのことを書いたこのブログです。
それを読んだ田中さんから
「今回のイベントでこのブログを
是非パネルで展示させてください」
とオファーをいただいたのでした。
ブログの文章は
体験を通じて湧き出てくる
自分の内なる思いにまかせて書くことが多いので
世に出たときに自分の身体の一部、
あるいは血を分けた「わが子」のように
思えるときがあります。
この回の文章は、特にそう感じていました。
なので今回、田中さんから
このような形で紹介してもらったのは
「わが子」が何かの発表会に主催者から呼ばれて
ステージに立たせてもらう機会を得たような
気持ちになりました。
田中さんのライブアートに
多くの人の視線が釘付けになっている中
こっそりパネルを見つめたのは
客席の片隅から壇上にいるわが子を見つめる
親の気分。
田中さんのセンスで
素敵にレイアウトされた「わが子」の姿は
よそ行き用の小奇麗な服を着せてもらって
「自分でいいのかなあ」と少々戸惑いながら
はにかんでいるようで
こちらまでくすぐったい気持ちになりました。
親バカと、笑ってください。
「わが子」をご指名いただいた
田中さんに感謝です。