tvhテレビ北海道

番組表番組表

まだ、しゃべるんですかぁ〜!?

大藤 晋司 アナウンサー

出身地
茨城県高萩市
入社
2003年4月

大藤 晋司 アナウンサー

出身地
茨城県高萩市
入社
2003年4月

リスペクトを込めて

10月4日の「5時ナビ」の企画で

「まちに笑いで潤いを 意外な店に根付く『演芸場』」

を放送しました。

常設の演芸場やホールではないけど

定期的に落語会や演芸ライブを開催している、

しかも「話芸を楽しむ空間」としては

ちょっと違和感のある札幌のお店を紹介しました。

【こちらで配信しています】↓

https://www.youtube.com/watch?v=YLCzOTe9htA&t=38s  

  

隣から歌声が聞こえてくるカラオケ店の一室や

落語の和の空気感とはミスマッチな街のパン屋さん。

いずれも一見「話芸を楽しむ空間」らしくない場所は

演芸ファンと演者が一緒によって醸し出す

「寄席」の心地よい熱気に包まれていました。

ピロス寄席.jpg

大和.jpg

ピロス寄席大藤.jpg  

一応、ことばを扱う仕事をしているものとして

「しゃべり一本でお客を笑わせる」ことを生業とされている

噺家さんや芸人さんには、とてもリスペクトを覚えます。

こういう小さなライブ会場に行くと、特にそれを感じます。

互いに顔の見える空間で、客と演者が向き合って

「笑わせてくれるよね」という客の期待に

演者は自分のしゃべりで応えるー。

構図としては結構な緊張感があり、またそれを楽しむ場でもある

エンターテインメントの本質を実感します。

  

子ども向けの「読み聞かせ」イベントで

落語の絵本を何度か使ったことがあります。↓

https://www.tv-hokkaido.co.jp/announcer/daito/2017/12/post-186.html

https://www.tv-hokkaido.co.jp/announcer/daito/2015/06/post-88.html

   

これは実にいい経験でした。

落語という伝統話芸の奥深さを

実際に音声にして出すことでリアルに知ることができたこと、

また子どもたちの目の輝きや表情が

自分のしゃべりで変化していく快感は

他には代えがたいものでした。

今回の企画を考えたのは、この経験が源泉になっています。

生身の人間のことばが、人の感情にポジティブな変化を与え

「聴いてよかった」だけでなく

「その場にいてよかった」と思わせる。

アナログだけど、根源的で人間臭い

そうした営みの深淵に触れたい。

この思いは成就いたしました。

  

おあとがよろしいようで。

  

...っていう締めくくりは

「次の演者さんの準備ができたようですので

私より、次の方のお話でお楽しみを」

というのが本来の意味で

「うまく話がまとまったよね」という自画自賛のために

使う言い回しではございませんので

お間違いないよう。

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