新春・思い出の地にて
新たな年の始まりに際し
帰省のついでに、高校時代を過ごした茨城・水戸を訪ねました。
駅前のシンボル、
黄門様は本日もご機嫌麗しく。
この穏やかなお顔に出会う度に
「ああ、ここが俺の原点だ」と感慨を覚えます。
...といいながら、この像ができたのは
私が高校卒業後だったような気が。
人の記憶なんて、そんなものです。
そして今回、心が大いに躍ったのは
ご当地グルメの「スタミナ冷やし」にありつけたこと。
高校時代は陸上の試合のあと
仲間たちと食べにいくのが何よりの楽しみでしした。
当時の定番の店は
お隣の勝田駅の近くにありましたが
今回はその時間もないので
飛び込みで入った店で注文。
当時はこれが茨城のご当地グルメという自覚は全くなく
単純に好物でした。
レバーとかぼちゃのインパクトが強烈な
ちょっと甘めの、しかし一味唐辛子の辛味も存在感を示している
あんが特徴。
これを太めの平打ち麺の醤油味のラーメンにかけたものが
「スタミナラーメン」。
スープを入れず、冷水にさらした麺の上にかけたものが
「スタミナ冷やし」。
私は断然、冷やし派です。
あんのうまみがダイレクトに楽しめ
麺の歯ごたえと相まって口の中に快楽をもたらしてくれるのです。
高校時代は麺の量を仲間と競うように増やし
3玉ぐらいを一気に食べきるのが普通でしたが
さすがに今はそんな無謀なことはせず
普通盛り(しかしレバーと野菜は増して)を
しみじみと味わいました。
ああ、青春の味...。
その流れで、なつかしの母校へ。
後ろの古めかしい門は
旧水戸城に残る唯一の建築物である薬医門。
第二次世界大戦で水戸城がほぼ焼失してしまったときも
たまたま他のところに移築されていたため
奇跡的に焼失を免れ
のちに旧水戸城本丸にあたる場所にある
母校の敷地に移築されました。
正門のすぐそばにあるので
生徒たちは毎日当たり前に通っていくので
当時はそんな歴史の重みを感じることは
あまりなかった記憶です。
たまたま実家で
入学式の写真を発見しました。
目を閉じているのはともかく
なんか、人相が悪いです。
高校受験で疲弊していたからでしょうか。
こちらは日本の野球史に残る大先輩
飛田穂洲先生の像。
早稲田大学野球部の初代監督にして
執筆活動などを通じて
日本の学生野球の発展に多大な貢献をし
「学生野球の父」と呼ばれる方です。
私は野球部OBではありませんが
長らく野球をしゃべらせていただいている者として
野球が日本の「メジャースポーツ」になる上で
欠かせない先達への感謝を込め
姿勢を正して傍らに立たせていただきました。
滞在時間としては「束の間」でしたが
中身が詰まった
とても心地よい時間に感じられました。
きっとそれは、当時の時間が濃密だったからなのでしょう。
さすがにあれほどの濃密さを
今も味わえる自信はありませんが
少なくとも当時の前向きさだけは失わず
2022年を生きていきたいと思います。