毎年の、冬のお楽しみ
できれば、毎年楽しみたいと
改めて感じた瞬間だった。
(...タイトルと、導入の一文をご覧になって、
お分かりかとは思いますが、
ほぼ、前回のブログの続編です)
今月10日、11日に札幌で行われた。
ノルディックスキー・コンバインドのワールドカップ(W杯)。
2年ぶりに取材、実況した
コンバインドの最高峰の大会は、
2年間待った期待感を裏切らず、
やっぱり楽しかった。
瞬発力と、コンマ何秒の中での
判断力と対応力が問われるジャンプ。
10㎞という距離の中での、
レースや気象条件の読みと分析、
そしてそれらへの対応力が問われるクロスカントリー。
性質の異なる能力の総合で勝敗を決するこの競技は、
見ている人の思考と感性の双方を揺さぶる。
ゆえに、見終わったときの充実度がとても大きい。
さらに今回は、
日本のエース、渡部暁斗選手が第2戦で見事優勝。
日本開催のW杯では22年ぶりに
センターポールに日の丸が揚がり、
君が代が白旗山競技場にこだました。
「
やっぱり、優勝はいいですよねえ」
放送後にしみじみともらしたのは
解説を務めていただいた阿部雅司さん。
選手として94年リレハンメル五輪と2度の世界選手権、
コーチとしても
2009年世界選手権金メダルに貢献した方の言葉は
実感がこもる。
優勝後のインタビューでは
最近のスポーツ中継で流行りの
「カメラに向かってサイン」の演出を行ったが、
隣でさらりとサインをする渡部選手の姿を見ながら
スポーツの神に愛でられた人しか許されない行為だと感じて
「ああ、カッコいい~」としみじみ思った。
その余韻が心にたっぷり残る、翌12日。
向かったのは、大倉山ジャンプ競技場。
今度は、スペシャルジャンプのワールドカップ
札幌大会2戦目の取材。
次なる実況は、
今週末、18日の「第28回TVh杯ジャンプ大会」
ノルディックスキー世界選手権(2月22日~、フィンランド・ラハティ)目前、
そして平昌五輪まで1年を切り、
大倉山の空気は、じわじわと高揚感が増している。
世界で今、戦っている選手たち。
世界で戦うことに照準を合わせている選手たち。
世界の舞台に立つことを夢見ている選手たち。
そして、彼らを支え、育む人たち。
たくさんの人の情熱が集まる空気感は
寒気に包まれる冬の大倉山だからこそ
独特の心地よさを醸し出す。
毎年、楽しみにしている時間だ。
当日、会場でそうした空気を感じていただくのはもちろん、
TX系6局ネットでお送りしますので、
放送を通じても、ジャンプという競技をお楽しみください。
第28回TVh杯ジャンプ大会は
2月18日(土)午後4時から。
解説は、原田雅彦さん(雪印メグミルクスキー部監督)です。