素直に「ガンバレ」
「頑張る」
という言葉の語源は2つあるそうである。
一つは「眼張る(がんはる)」が転じたという説。
「目をつける」とか「見張る」という意味から
「一定の場所から動かない」→「その場に踏みとどまる」
→「やり抜く気持ちを強く持つ」→「そのために力を尽くす」
と転じていって現在の意味になった。
もう一つは「我に張る(がにはる)」が転じたという説。
「自分の考えを押し通す」→「困難にあっても自分の考えを曲げない」
→「自分の考えが叶うまで努力する」と転じていった。
いずれにしても、今の世の中では
実によく出くわす言葉だ。
北海道のプロスポーツチームの名前の由来にもなっている。
そのチームは、バスケットボールの「レバンガ北海道」。
お分かりのように「ガンバレ」を逆さに読んでいる。
頑張るチームである。
前身のチームが経営面で行き詰まり、
一度は消滅の危機にさらされたが生き残り
日本のトップリーグを構成するチームとして
語源通り"踏みとどまっている"。
先日、シーズン終了の報告会があり
折茂武彦選手兼社長はじめ、所属選手たちも出席。
今年は22勝32敗に終わり
プレーオフに進出できなかったが、
目指すは、バスケ界再編に伴い
来年から始まる新リーグをトップリーグでスタートすること。
その参入条件は、かなりハードルが高い。
プロチームとしてまさに「頑張りどころである」
報告会にはチームをサポートする
スポンサーおよそ100社の関係者が集まっていた。
一度は消えかかったチームがここまできた。
前身の苦難の時代も取材している身としては
「よくぞここまで頑張ったなあ」
という気持ちで見つめていた。
世間には氾濫しているが、
言葉を生業とするものとしては
「頑張る」は軽く扱ってはいけないものだと
受け止めている。
まして、「頑張れ」という命令形は
取扱いにより慎重であるべきだと
いつも自分に言い聞かせている。
頑張っている人に、頑張れと軽々しく言う傲慢さは
厳に慎むべきだと思っている。
でも、チーム名にもなっていることだし、
それが多くの人の共感を呼び、
今、そしてこれからがあるのは間違いないのだから、
素直に言ってもいいかな。
ガンバレ。レバンガ北海道。
北海道のバスケットボールの未来のために。
参加者へのお土産は「これからも支援を続けてください」と書かれたトートバッグ